一か月ぶりの四国&9年ぶりの九州(3泊6日)⑬ ベタですが、グラバー邸訪問。しかし・・・(前編)

201031DSC_0565.jpg
長崎の夕暮れはどこか寂しげ

五島町電停から崇福寺行きに乗って、
近年、エリア全体の復元作業が進む出島を左手に見て、
新中華街電停で一旦下車。
201031PA070508.jpg
201031PA070509.jpg

まずは近くのバスターミナルホテルで軌道線フリー切符を購入。
20103112011802_20201121012919704.jpg

とさでんのフリー切符は公共施設関連の割引サービスが付与されていましたが、
こちらは一般店舗の割引サービスがたくさん。
地域の観光振興ということで言えば、こちらの方が良いかも。
20103112011801-01_202011210129170ff.jpg
長崎電気軌道は港エリア、歓楽街、市街地中心部で路線が細かく分岐していて、
長崎駅から先は(ほぼ)国道202号の併用軌道上を郊外に長く伸びている路線形態。
全部乗り潰しが終わる頃には夜になってしまいますが、
明るいうちは市内観光も少しはしておきたいところ。

てなわけで、新中華街電停から石橋行きに乗車し、終点まで。
201031PA070510.jpg

途中から2車線のやや狭い道の端っこを専用軌道のように路線が敷かれています。
201031PA070511.jpg

石橋電停から住宅地に入っていくと、
世界遺産(の一部)になっているグラバー邸のある
グラバー園へと続く斜行エレベーターがあります。
201031PA070512.jpg
最上階からは長崎市街地が一望できる。
まぁ、「坂の街」長崎ですので、
「一望できる場所」はそこかしこにあるんですけどね。

グラバー園は登って行く第一ゲートと、降りて行く第2ゲートがありまして、
こちらは第2ゲート。
20103112011803_202011210129424e9.jpg

第一ゲートから登ってくるときには「動く歩道」を使えます。
201031PA070517.jpg

入場券を購入し中に入ると、すぐに「旧三菱第2ドックハウス」があります。
201031PA070515.jpg
明治29年建築の船舶乗務員宿泊施設。
対岸の三菱重工長崎造船所から移築されました。
グラバー園はグラバー邸、オルト住宅、リンガー住宅など、
江戸末期の開国後に出島以外に長崎が外国人居留地が出来た際に、
風光明媚なこの場所に欧米の貿易商人が居住したことに始まります。
現在は、そこに残された洋風建築群とともに、
長崎市街に点在していた幕末~明治維新期を偲ばせる歴史的建造物を移築し、
回遊式庭園風のテーマパークとも言うべき施設になっています。

どの建築物も復元ではなく当時のもの移築・保存しているということにも価値があります。
201031PA070516.jpg
高島秋帆の指導の下で製造された高島和砲。
海防のために長崎湾に向けてここに設置された・・わけではない。
移築元はわかりませんが、どっかから持ってきたものです。
(これを製造した鉄砲鍛冶の家が
後に鉄工所となってそこで保存されていたようですね)


明治16年頃建築の長崎地方裁判所長官舎(上町より移築)
201031PA070518.jpg

旧ウォーカー住宅は日本瓦と庇が用いられるなど和洋折衷風。
こちらはすぐ近くの大浦天主堂の隣にあったものを移築。
201031PA070519.jpg

日本における「西洋料理の父」とも言われる
草野丈吉(1840-1886)が明治11年に市街諏訪神社下で開業した自由亭
201031PA070522.jpg
草野は出島での料理修行の後、文久3年に自宅を改装した「良林亭」を開業。
これが日本で初めての西洋料理店と言われています。
先進地長崎であるとはいえ、
明治よりも前に日本人によって「レストラン」がオープンしていたとは驚きです。

グラバー園の中でも少し離れたところに移設されているのが旧スチイル記念学校
201031PA070529.jpg
明治20年に東山手に建てられたミッション系の学校です。
1974年に移築される前は海星学園の寄宿舎として使われていました。
移築される前の時期って現在タイガースでコーチをしている
平田勝男氏が海星学園に在籍していた時期。
(甲子園で名を馳せた「サッシー」こと酒井圭一投手もいた)
若き日の平田選手もこの建物を使っていたのかも?

長くなりそうなので、ここまでで前編終了。
後編は建築時からこの地にある3つの重要文化財でもある建物と、
グラバー園から眺める長崎の夕暮れ。
DSC_0562.jpg
夕映えの旧リンガー住宅の美しさ

スポンサーサイト



SHARE

コメント 0

There are no comments yet.
足まかせ旅日記